茂木健一郎 「日本人がノーベル賞を取った!とバカみたいに騒ぐヤツが不快。自分たちは何も考えてないのに」
スウェーデン王立科学アカデミーは9日、2019年のノーベル化学賞を、リチウムイオン電池を発明した旭化成名誉フェローの吉野彰氏(71)ら3氏に授与すると発表した。小型で高性能の充電池として携帯型の電子機器を急速に普及させ、IT(情報技術)社会の発展に大きく貢献した功績が評価された。
https://www.sankei.com/life/news/191009/lif1910090035-n1.html
茂木 : たとえば、僕は科学者ですから、ノーベル賞を取った業績の多くを愛していますが、一方で
ノーベル賞といっても、大したことのないものもあるわけです。だから、日本人がノーベル賞を取ったと
バカみたいに騒ぐのは、ずっと不快でしてね。自分たちは何も考えていなくて、どうしてスウェーデンの
ストックホルムの人たちがノーベル賞だと決めたら、そんなにありがたがるのか、と。
僕は中国の政府に対して決して好意的ではないけれど、劉暁波がノーベル平和賞を取ったときに、
そんなこと知るかよ、と言ったのは、ある意味では爽快でした。
逆にウィキリークスのようなものを、日本人はよく理解していない。僕はイギリスに学会で行ったとき、
真っ先にジュリアン・アサンジが亡命したエクアドル大使館に行ったんです。あそこで世界史が作られて
いると思ったから。でも、国家とか、誰かが賞賛する権威しか正しいものではないと思っている日本人に
は、ジュリアン・アサンジみたいな存在が評価できない。
今やスウェーデンやイギリスのような民主主義の国家でさえ、国家というものの持っている原罪性に
みんな気づき始めているわけですよね。それを前提にウィキリークスやアノニマスの活動もある。
そういう新しい時代の気分に、古い権威に固執する日本人は追いつけないんです。
Source: アニゲー速報
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