【正論】銀英伝・作者 「組織にナンバー2は不要。オーベルシュタインの言う通り」
銀英伝は、銀河帝国のラインハルト、自由惑星同盟のヤンという2人の若い戦略家の攻防を軸に描かれた壮大な歴史・群像劇です。
「ナンバー2不要論」は、軍事で頭角を現し帝国元帥・宇宙艦隊司令長官になったラインハルトに対して、
「ドライアイスの剣」などと評される宇宙艦隊総参謀長オーベルシュタインが語ります。
ラインハルトが子ども時代からの腹心の友である副司令長官キルヒアイスを重用し、特別扱いすることをいさめた言葉です。
銀英伝ファンの間では「オーベルシュタインのナンバー2不要論」として有名で、この場面以外にも、形を変えてたびたび登場します。
原作者の田中さんに聞きました。
――あの発言にはどのような背景があったのでしょうか。
執筆にあたって世界史で覇業に挑んだ人物をずっと見ていったのですが、ナンバー2というのはいない方がむしろ多いんですよ。
日本に限っても、信長にも、家康にも、今NHKの大河ドラマでやっている源頼朝にもいませんでした。
秀吉だけは弟秀長がナンバー2だったという意見がありますが、ほかに千利休もいたし先に亡くしました。
世界でもナポレオン、アレクサンドロス、カエサル(シーザー)と、ナンバー2はいません。中国の項羽と劉邦もそうです。
ではどうしていたかというと、だいたい、ほぼ同程度の能力を持った部下集団を作って、そのグループ全体がまあナンバー2であると。
あえて言えば、その中にチームのキャプテンみたいな役割をした人はいますけれども、
むしろブレーンやスタッフの集団を率いて天下を取った人というのが多いのです。
ヒトラーの下では、ゲッベルスとゲーリングがどちらも自分がナンバー2と考えていました。
銀河英雄伝説の田中芳樹さん「ナンバー2は綱渡り」 オーベルシュタインの不要論語る
https://globe.asahi.com/article/14544908
https://youtu.be/hTZkKRr0hvs
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=hTZkKRr0hvs&w=600&h=315]
Source: アニゲー速報
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